“和”布小物

2011年8月 2日 (火)

“和”…ふろしきを手作りしてみる

和の布小物といえばいろいろありますが、その中でも馴染みの深い“ふろしき”を手作りしてみました。今年の6月上旬、お世話になった方へプレゼントするために、その方から頂いた布を使用し、携帯ケースやぺたんこバッグなど何点か制作したのですが、こちらの“ふろしき”もそのうちの一つです。

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渋めの桃色の生地はちりめんで、ワインレッド地に黒の植物柄の織り込まれている生地は、カシミアになります。頂いた時点では、どちらの生地もその方が何かを作った後の残布の状態でしたが、それらの端切れをうまく活用して接ぎ(はぎ)合わせ、今度は何を作ろうかと考えているうちに、思い浮かんだのが“ふろしき”でした。

カシミアの方は、上着を制作しようと思われたらしく、裁断済みの左右の前身ごろで、切りじつけまでしてあったものでした。なので、まずは切りじつけのしつけ糸を取り除き、その後着丈の長さと身幅をフルに生かしつつ、4つの角が直角となるよう長方形に裁断し直します。

カシミアとちりめんの地の目を縦横そろえ、全体の仕上がりサイズが80cm四方となるように、縫い代を考えながらちりめんも裁断します。

ふろしきをこれまで手作りしたことは一度もありませんでしたが、見た目のイメージといい、ほどよい伸縮性やしわになりにくそうな素材がふろしきに向いていそうでしたので、これをきっかけに初チャレンジしました。

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上下とも出来上がったものを半分に折った画像です。広げてみると、1辺約80cmほどあります。一番上の最初の画像は、三段重をこのふろしきで包んでみたものです。

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縫い代は、外周となる部分が約1cm、その他は1.5cmとっています。

最初に地の目に対し、横になるラインを全部中表に縫い合わせます。外周となる箇所だけは、最後にぐるっと1周三つ折りステッチをかけるので、最後までとっておきます。

縫い代の始末の仕方(折り伏せ縫い)は、アイロンできっちり片返しにした後、下側にくる縫い代を1.5cmの半分の幅に切り落とします。それ(7~8mm幅になった下側の縫い代)を上側にくる縫い代でくるむようにして半分に中に折り込みます。下の画像の場合、片返しして下側になる縫い代がちりめんで、上側にくるのがカシミアということになります。桃色のちりめんの縫い代は、ワインレッド色のカシミアの縫い代にくるまれるようにして隠れています。さらに、せっかくくるんだ縫い代を押さえるために、中に折り込んだ縫い代の端を上からステッチで端ミシンします。

こうすることで、使い込んでいるうちに、縫い代があっちへ寄ったりこっちへ寄ったりせずに、いつもピシッと平面の状態を保ち、安定しています。リバーシブルではなく1枚仕立ての風呂敷ですが、縫い代のある裏面側も、見た目がスッキリします。

このように縫い代の始末をしながら、地の目に対し横のラインを全て縫ったら、今度は地の目と平行な縦のラインも同じようにして接ぎ合わせていきます。

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横の縫い代と重なる箇所は、ごろごろするので、上側の縫い代でくるんだ時に内側に入って見えなくなる(隠れる)部分の余分な縫い代は切り落とします。あまりぎりぎりに切り落としてしまうと、縫い代の切れ端が縫い目からほつれ出てくる心配もあるので、生地により、加減しながら切り落とすといいと思います。

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地の目と平行になる縦のラインも、全部縫い代の始末が終わったら、縫い残してあった外周をぐるりと1周三つ折ステッチで押さえます。外周の縫い代は1cmとったので、三つ折にすると、約5~6mm幅になります。ちりめんで、縫い代も少なめなせいもあるのか、アイロンをかけてもなかなかきっちりと折り目をつけることが出来ませんでしたが、特に角は、なるべく90度になるよう、目打ちで押さえながらミシンで縫いました。

今回は、色の組み合わせを楽しみながらパッチワークのようにして作ってみましたが、例えば、違う種類の布を何枚か用意しなくても、1枚の布を好きな大きさで四角に切って、ハンカチみたいに周りだけ三つ折りステッチかけても簡単に出来上がります。風呂敷が出来れば、ハンカチも手作り出来るということに、遅ればせながら最近になって気付き、これまでハンカチは買うもの(そんなに頻繁に買うこともありませんが)、と当たり前のように思っていた自分がいたので、ちょっとした発見でした。好みの布を見つけ、四角に切って、アイロンで三つ折にして、1周ぐるりとステッチをかけるだけの作業、頭の中でシュミレーションしただけでも、20分もあれば出来上がりそうな気がしてきました。ぜひ、今度は好きな綿の布を使って、手作りのハンカチ作ってみようと思います。

いつのまにか意味もなくひらがなの“ふろしき”から漢字の“風呂敷”に表記を変えたことに気付いたところで、話をハンカチから風呂敷に戻します。何十年も前に、贈り物でモダンな風呂敷を頂いたことがあり、それが私にとっての初めての自分専用の風呂敷となりました。すごく大判で重宝しており、今でも大事に使っています。バッグのように袋状にはなっていないのに、持ち手もないのに、ただ包むだけなのに、自由自在に形を変え、四つ角を縛ってしまえば荷物を持ち運ぶのに便利なグッズで、使わない時には、折りたたんで携帯できる、この歳になってようやく風呂敷の良さやすごさを実感しています。

大小異なる風呂敷を何枚か持っていると、役立つ時が必ずあると思うので、ハンカチを作った後にでも、また違うタイプの風呂敷を改めて制作しようと思っています。

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2011年7月20日 (水)

しぼりの羽織と黒帯からリメイクした扇子ケース

前回は、しぼりの羽織と黒帯から作った、“携帯ケース”と“ペタンコトートバッグ”について書きましたが、その記事から1ヶ月以上経ち、久々の更新となります今日は、その時と同じ材料を使って制作しました“扇子ケース”についてご紹介したいと思います。

ケースの中に入れる扇子は100円ショップで購入しました。消費税込み105円といえども、扇(おうぎ)状に広がる木に貼り付いているのが紙ではなく布製なので、その分すぐ破れる心配もなさそうですし、使わないときにはコンパクトかつスマートに折りたたむことができるので、バッグに入れてもかさばりません。この時季、何かとイベントなどでタダで配られることの多いうちわも、使用するのはその時と自宅に限られてしまい、次回携帯して持ち歩くことはほとんどありません。それに引き換え扇子は携帯に向いています。

100円ショップに限らず、百貨店や専門ショップで探せば、素敵でおしゃれなものがたくさん陳列されてるので、きっとお気に入りのものが見つかると思います。それでも、高価なものは今のところ私には必要なく、外出時にひとときの涼しさを味わえれば十分なので、100円ショップで私好みのものを見つけてきました。

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羽織と黒帯以外に用意したものは、ケースの入れ口をキュッとしぼるためのひもと、アクセントにもなるような、ひもの先に付ける赤茶色のビーズです。このビーズも、太さ3mmのひもが通るほどの穴の大きさで、和小物に合いそうなものを基準に選びました。

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最初に表と裏地どちらにも接着芯を貼ります。黒帯はわりとしっかりしているので、芯は貼っていません。

次に、表地の入れ口側に黒帯の縫い代を1cm中に折り込み、端ミシンステッチで押さえます。

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裏地は中表にして入れ口だけを残しミシンで縫います。(表も裏も片側は‘わ’になっています。)

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裏地の角の余分な縫い代部分は、三角に切り落とします。

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縫い代を縫い目に沿ってどちらか一方に片返しします。

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入れ口は縫い代1cmを出来上がり線で折っておきます。‘わ’になっている状態で入れ口を折るのはやりにくいので、脇を縫う前の平らな状態のときに、先にアイロンで折り目をつけておけば良かったと、この時点で思いました。

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表地は、初めは、本体となる羽織の生地の上に重ねるようにして黒帯をステッチで押さえたのですが、2枚重なっている部分がゴワゴワして脇を縫うとき縫いにくいと思ったので、予定を変更し、重なっている羽織の生地だけ縫い代を残して切り取ることにしました。

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裏地ではやりにくい思いをしたため、切り取った後、脇を縫う前に入れ口の縫い代をアイロンで押さえておきました。次に、裏地同様脇を縫って、縫い代を片返しにするのですが、表地の場合は、扇子を入れた状態で入れ口を折り返したとき、ひもが適当な場所にくるところに挟み込んで縫います。また、ひもは、脇の縫い目からひもの織りがほどけてこないよう、縫い代奥側でも脇の縫い目と平行に返し縫いしておくと、より安心です。

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表地の内側に裏地をすっぽりと入れます。細長く入れにくいので、定規などを使って底部分の角が合うよう押し込みます。

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ひもの先の方に結び目を作り、ビーズを通し、そのビーズが動かない位置で、また結び目を作ります。

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入れ口は、裏地が表地より1~2mm中に控える位置でまつり縫いします。

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4cm幅の黒帯を使って、扇子の先が広がらないようにするためのリング状のものを作りました。

アイロンであらかじめ1cm幅に折り目を付けておきます。

中表で‘わ’に縫い、縫い代を割ります。両端の余分な縫い代は三角に切り落とします。

帯なので、ゴワついてやりにくいのですが、あらかじめ付けておいたアイロンの折り目に沿って、縫い代を内側に入れ込みます

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開いた部分は手でまつって縫い閉じます。

まつりの作業が終わって全て完成です。

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扇子の先を帯の手作りリングで留めました。

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それをケースに収納し、黒帯の入れ口を折り返し、ひもをぐるぐるっと2週させ、ビーズをキュッと本体とひもの間に挿し込みます。

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私の持ち物には、チェックや水玉、花柄がこれまで多く、特に嫌いなわけでもなかったのに持ち合わせていなかった和小物類、こうして帯や羽織から作ったものも趣(おもむき)があっていいものだなと思いながら、出来上がって以来毎日バッグに忍ばせ持ち歩っています。

既に梅雨も明け、猛暑の日々が続いていましたが(今日あたりはうって変わって台風がきている状況ですが)、先日、上の娘の陸上の練習を外で観ていた時、あまりの暑さに、ふと『そうだ、私には扇子があった。』と思い出し、おもむろに扇子をバッグから取り出しあおいでみました。扇風機みたいに自動ではなく、完全手動ながらも、何もしてないでじっと耐えているよりかは、体感温度が違うかも…と扇子を持っていたことでちょっと得した気分になりました。

この夏、この“MY扇子(ケース)”が私にとっての必須アイテムとなることは間違いなさそうです。

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2011年6月 7日 (火)

“和”しぼりの羽織と黒帯で作った‘ペタンコトート’と‘携帯ケース’

もうずいぶん前から私がお世話になっている方から、「ぜひ、何かに使ってね」と、着物の帯や、羽織、布などを、昨年ご好意で頂いたのですが、それらの中の2点を組み合わせ、“和小物”を作りました。

その2点というのは、赤と黒が基本色となった、しぼりの羽織と、菊の花の模様が織り込まれている光沢感のある黒帯です。しぼりの生地をメインにして、黒帯の方はトートバッグの入れ口の切り替えと持ち手に、携帯ケースにはふたに使用しメリハリをつけました。

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まるっきり一から形を変えるのではなく、元の羽織の形跡や名残も残しながらリメイクしたかったので、袖が袋状になっていることを活かし、その‘たもと’を使ってペタンコバッグを作ることにしました。

↓のように置いた状態で、下側になっているラインは元は袖下にあたり、バッグの底辺にしたラインは、袖口開き部分の下側になります。そこのところは手を加えず、最初にこの羽織を制作した方の手縫いをそのまま活用しています。というわけで、そで下の丸みもそのまま残しているので、バッグの底は左右非対称になっており、片側は直角で、反対側は軽く丸みを帯びた形になっています。

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裏地も羽織に使われていたものを使用しました。バッグの形に片袖を裁断する時、表と裏が重なり袋状になった袖の状態で、4枚一気に裁ちばさみを入れました。このバッグの入れ口にした部分は、羽織の脇の下の開いているところをそのまま活用しているので、ここも元々の手縫いを活かしています。

部分的に、元々の手縫いをそのまま活用するため、平らに広げることができず、接着芯が貼りにくいのですが、出来上がりがしっかりするので、表も裏も入れ口部分におおよそ8cm幅の帯状に芯を貼っています。

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この裏地も、白に近いクリーム色に、薄いピンク色のいかにも和風な柄が入っているので、裏地にしておくのにはもったいないくらいの存在感があり、なおかつ、無地の味気ない裏地に比べ、ちょっとした贅沢感もあります。また、裏地の素材を確認したわけではないのですが、絹のようにも見えます。

黒帯の菊の花模様が出るよう、後(あと)から入れ口に縫いつけて切り替えのようにし、もう一つポイントがあるとバッグの印象がしまるかなと思い、朱色の四角いボタンを、前と後ろ中心に、縦に2つずつ並べました。なるべくボタンを付けた部分の生地に負担がかからないよう、裏側には力(ちから)ボタンを付けています。

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おそろいで、携帯ケースも作りました。

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この携帯ケースの持ち手は、羽織の前で結ぶ‘羽織ひも’を利用しました。ふさふさした‘ふさ’の部分に向かい、白からピンクに変わるグラデーションの色使いになっているこの羽織ひもも、まだまだ丈夫で使えそうだったのと、長さも持ち手にするのに程よい感じでしたので、このように付けてみました。ふさも、味があってかわいらしく、ワンポイントにもなるので、表と裏の中に縫い込まず、あえて外側に縫い付けました。

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羽織ひもと組になって羽織に付いていた、しぼりの共布ループと銀色の金具を利用することで、ひもの片側が取り外しができるようになっていたので、バッグの持ち手などにこの携帯ケースを取り付けることができます。

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マグネットボタンでふたが閉まるようにしました。

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今回作ったこの2点は、この素材を頂いた方へ、「以前頂いた羽織と黒帯を使い、このようなものを作りました!」と、感謝の気持ちも込めてプレゼントしたいと思って制作しました。今週末お渡しする予定なのですが、気に入って頂けるといいなと思っています。

他に、同じ羽織と黒帯を使って、これからの季節、持っていれば涼しい、扇子入れ用の袋も作ってみましたので、次回はそれについてご紹介します。

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