手作りの人形

2012年4月 7日 (土)

娘の作った、お絵かきで手縫い人形
『THE 熊の家族☆』

先日、私が日中数時間、家を留守にすることがあったので、その間、春休み中の子供達を実家の母にみていてもらう日がありました。その時に生まれたこの『熊の家族☆』、小・4になった下の娘が手縫いで作りました。

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朝、私が出かける時に、急に「ママー、何かいらない布ない?くまの人形を作りたい」と言い出したので、私が使わなさそうな布をピックアップし、「自由に使っていいよ」と手渡したものから作りました。その布というのは、広げると1枚約60cm×30cmの大きさで、無地ながら色も数も豊富にあり、母から「良かったら何かに使って」ともらったものです。

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その何十色もあるカラーの中から、この3色(だいだいがかった黄色、青、耳の内側の茶色)を娘が自分で選びました。出掛け前、時間も無く忙しそうにしている私に、「2枚一緒に重ねて同じ形に切るのは難しい。ママ切ってー!」と懇願するので、“なんでそれを今言うの…”と言いたい気持ちをぐっとこらえ、時計を見ながらせかせかとお母さん熊だけ裁断して出かけました。

その日帰ったら、私の母の指導のもと、母にとって孫となる下の娘が3体目の人形に綿を詰めているところでした。「指先や耳の先とか、細くて綿を先まで入れにくい箇所は、割りばしを使うといいよ」と、わりばしを割った片方を差し出す私に、母は、「やりにくいところなんかは、時々教えてあげたり手伝うこともあったけど、ほとんど○○ちゃん(娘の名前)が自分で作ったんだよ」と話してくれました。

一番左の熊のお母さんと、その隣に並んでいる子供達は一日目に出来上がり、翌日に青くて大きなお父さん熊が誕生しました。

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茶色い耳の内側は、図工でも使うような、普通の‘のり’で貼り付けたのだそうです。知恵のついた大人なら、手芸用ボンドを使うところですが、子供ならではの柔軟な発想というか、ボンドが無かったからなのか。特に理由は聞かなかったものの、のりが視界に入ったので、「もしかしてこれ、のりで貼ったの?」とだけ言うと、「おかしい?」と逆に聞き返されました。「いや、のりもけっこう使えるもんだね」と、のりが乾いたことによって、ちょっとだけ硬くなった耳を触りながら答えた私です。

体長約30cm、ウィンクしてなかなかいい表情をしています。向かって右の頬のラインは、その反対の左側に比べると縫い目が少々粗くなっています。4体目となる、ゴール間近のラストスパートのぐし縫いともあり、最後のふんばりでゴールを急いだようです。

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お母さん熊はリボン付きのおしゃれなエプロンを身に付けています。ちなみに我が家のお母さんでもある私は、料理をする時エプロンをすることはありません。エプロンしながら料理、ちょっと憧れます。その隣にいるのは、前かけ(スタイ)をした赤ちゃんだそうです。その隣がお兄ちゃん。3体とも、ちくちくと2枚の布に縫い代を付けて、形どおりにぐし縫いし、返し口から表にひっくり返し、綿をつめて返し口をとじ、最後にネームペンで人形に表情や服を描く、という、シンプルな作り方をしています。全てパッチワーク用のピンクの糸を2本どりにして縫っています。

それにしても、人形を作るとは言っても、まさか油性のネームペンで、いろいろ描きこむとは思ってもいませんでした。てっきり、洋服を別に作るとか、フェルトや刺しゅうで顔の表情を作るとかやや手間のかかるイメージしか頭になかったので、出来上がったものを見せてもらった時は脱帽でした。これなら簡単だし、仕上がりも早いです。日頃お絵かきしている時のように、自分の好きな感じのキャラクターを描けるし、これはこれで十分ありだなと思いました。

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それぞれ後ろを向いてもらいました。そして、更にお父さんは逆立ちしたら『カンガルー☆』に変身しました。お母さん熊は目をつぶっています。顔の中心あたりがところどころ光って見えるのは、最初ビーズをのりでつけて目・鼻・口にしようとしてみた跡とのことです。それが、思ったほどぱっとしなかったので、一度付けたビーズは取って、のりが乾いたその上に目・鼻・口をペンで描いていました。

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このお父さん熊を見た、姉である上の娘に、「逆さにしたら‘うさぎ’みたい」と言われたのが悔しかったのか、それともそこからヒントを得たのか、妹である下の娘は姉に言われるがままに‘うさぎ’にすることはなく、お腹の袋に赤ちゃんを入れた、‘カンガルー☆’へと変身させました。トリックアートです。

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どうしたのでしょうか。熊の赤ちゃんは泣いています。横に立つお兄ちゃんの背中は、哀愁が漂っています。油性ペンのラインのかすれ具合が、より一層寂しさを感じさせます。

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ぐし縫いの目が粗いところは、綿を入れたりしているうちに、縫い目の間から縫い代が外にだんだんと出てきてしまっています。

そんなことも踏まえ、3体作った経験から学び、“何もひっくり返さなくても、そのまま縫い目を見せてしまってもいいのではないか”と、母と娘で相談し合ったらしく、4体目となるお父さん熊にいたっては、形通りにきれいにひっくり返すという面倒な手間が省かれました。

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自分の子ながら、5月で10歳になる娘が、2日で4体の人形を手縫いで完成させてしまったことに驚き、その何倍も生きている私は、やる気と根気さえあればもっと頑張れるはず…と、大事なことを教えられた気がしました。

『時は金なり』…過去に何かの本に書いてあるのを読み、私にはまだまだ無駄に過ごしている時間がいっぱいあるなあ、なんて思ったりしましたが、正直なところ、今も改善する部分はたくさんあります。時間を有効に、効率良く使えればそれが理想なのですが、現実ともなるとなかなかそうはいかず、娘の手作り人形に始まって、最後はなんだか愚痴っぽくなってしまいました。でも、時々のんびりすることも私にとっては必要な時間なので、あまり『時は金なり』の言葉に縛られることなく、自分のペースで前に進んでいければと思っています。

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2010年6月17日 (木)

余り布で作る型紙なしのネコ人形

何かを作ったあとには必ず出る余り布(端ギレ)ですが、よほどどうにもならないくらいの小さなものでない限りは、まとめてとっておくようにしています。先月、それらの余り布を利用したパッチワークのカバーを紹介したことがありましたが、今回はネコの人形を作ってみました。

小学2年生の下の娘が、小さな小さなものを、手で縫って作ることに最近興味を持ち出したので、『今からこれ(ためていた端ギレの数々)で、ネコの人形を作ってあげる』と言って作り出したのが最初のきっかけで、出来上がったのがこちらです。

型紙もなく、“顔はこんな形がいいかなー、足はこのくらいの太さにして…”と考えながら、フリーハンドで絵を描くように、布にじかに波縫いしていきます。なので、手も足も顔も耳も、全くの左右対称ではないのですが、それはそれで味わいも出ますし、手作りらしさがあっていいかなと思い、思い切ってやってみました。ちなみにこのネコの身長といいますかサイズは、約15cmほどです。このネコ人形に関しては、型紙はとらず布にフリーハンドで縫っていく…というやり方で作りましたが、完成品を基にそれぞれのパーツの寸法を測ったものをイラストにしてみましたので、もしよろしかったら参考になさって下さい。

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それぞれのパーツの形は、下のイラストのようになっています。出来上がりサイズとなるので、その周囲にに3~4mmほどの縫い代をとって裁断します。どのパーツも、10cm四方にも満たない大きさの布さえあれば出来てしまうのですが、その中でも一番大きなパーツは胴体になります。縦8cm強×横8cm(縫い代含む)のものが2枚必要なので、端ギレの中でもちょっと大き目のものを選びました。(無ければ小さな端ギレをつなぎ合わせ、大きくしたものを使ってもいいですね。)

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イラスト上に、オレンジ色の線が書き込んでありますが、そこが返し口(綿の入れ口)となります。

顔の下のライン(2cm前後)は、胴体の首にあたる部分を入れ込むので、綿を入れた後でもそこは縫い閉じないでおきます。手としっぽを抜かしたその他は、綿をきっちり入れた後、4mmほどの縫い代を中に折り込み縫い閉じてしまいます。

耳はかなり小さなパーツですが、入れ口以外の他2辺の内1辺を“わ’にとって、残りの1辺だけを中表に縫います。縫い終えたら表に返して、綿を入れられるだけ入れ(かなり小さなサイズなので、綿も少量しか入りません。)、返し口の縫い代分を中に折り込み縫い閉じます。

他のパーツもこの要領でそれぞれ作っていきますが、手も綿を入れた後は縫い閉じず、筒の状態のまま胴体に縫いとめます。両手が真横に広がらないように、気持ち前寄りに付けました。胴体からやや突き出した首にあたる部分を、顔の返し口(綿の入れ口)にさし込み、そこの返し口部分の縫い代を中に折り込みながら胴体に縫いとめます。

それ以外のパーツごとに出来上がったものも、バランス良く見えるちょうどいい位置にまつり縫いでとめていきます。

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顔はフリーハンドで刺しゅうをして、表情を作りました。目には、足の模様になっている黄緑色のドット柄と合わせて、きれいな緑色の丸小ビーズを緑色の糸で縫い付けました。そこから約4ミリ下のラインに濃い紫色の糸で鼻の刺しゅうをし、口は赤糸を使用、最後に人形用に以前100円ショップで購入した赤いチークを、頬と耳の内側にほんのり色づけして仕上げています。

刺しゅうといっても、刺しゅう糸を使っているわけではなく、60番のミシン糸で代用しています。

今回しっぽには綿は入れていないので、平面的なしっぽになってますが、綿を入れると立体感あるしっぽになります。

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この人形、ミシンは一切使っていなく、全て手縫いです。パーツごとに、それぞれ綿の入れ口を1箇所だけ残してちくちくと中表に波縫いしていきます。その時、後々中に入れた綿が縫い目から出てこないように、いつもより気持ち細かめに波縫いします。縫い残した入れ口から、割り箸などを使って、綿を少量ずついれていき、硬めにしっかりつめていきます。綿の入れ具合の少ない、柔らかい状態でもいいのですが、硬めに詰めた方が、遊んだり使ったりしているうちに型崩れしにくいかと思います。

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仕上がった段階で、何となく物足りなさを感じたので、ありあわせベルベット風白のリボン20cmほど使って、リボン結びし、首の中心ではなく、そこから少し下げて、左よりの肩と胸の間にくる位置に縫いとめました。

足と胴体は一つなぎではなく、それぞれを作った後縫いとめたことにより、下の画像のように、何かを背もたれ代わりにすれば足を前に出し座らせることが出来ます。

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哀愁漂う後姿です。顔(頭)のドット柄が、ちょうどネコのぶち模様のようにみえて効果的です。たまたま同じ大きさの余り布がなかったということもあったのですが、いろいろな布を使って楽しみたくもあったので、胴体の前側と背中の布は違うものを使っています。余談ですが、背中の布は、娘のレッスンバッグ(2009/10/7記事『遺伝とレッスンバッグ』で写真と一緒に紹介しています。)の裏布に使用した時の端ギレです。

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ネコでなくても他の動物でもいいですし、手足、しっぽの長さ、顔や胴体の大きさ、顔の表情、細かいところをいえば、目(ビーズ)や口の色など好きな感じに応用して、自分好みのかわいい人形をぜひ作ってみて下さい。また、子供に描いてもらった絵を参考にして、それを基に作ってあげると喜ぶかもしれません。

このネコ人形は下の娘用に作ったこともあり、「今度は私にも作って!」と当然のことながら、早速上の子からリクエストがあったので、次回はどんなものにしようか考え中です。

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2009年12月13日 (日)

軍手から雪だるま人形♪

クリスマスも近づいてきました。我が家でも1~2週間ほど前に、しまっておいたツリーを1年ぶりに出し、主人と娘2人の3人で飾りつけをしました。料理でいうなら、“ごった煮風”といいますか、『飾りゃーいいってもんじゃないでしょ!』と突っ込みが入りそうなくらい、いろんなものがまぎれ込んでいます。飾ってもいない私がそんなこと言ったら3人に怒られます。

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その中からいくつかピックアップしてみると、まずこちらはクリスマスの時期に買ったのか、プレゼントしていただいたのか記憶にありませんが、お菓子の詰め合わせのブーツです。

その横に見える、松ぼっくりの飾りですが、紅葉を観に行った際、野山で子供たちが松ぼっくりを拾い集め、家に持ち帰ったものです。それだけでは味気ないと、ホームセンターでスプレー式のシルバーの塗料材を買ってきて、色をつけました。

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なぜかここにちゃっかりいるのは、“花さかじいさん”に登場してくる“おばあさん”の方です。下の子が幼稚園時代、発表会で演じた役を紙粘土で制作したものです。もうここまでくると、何でもありです。

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こちらも下の子お手製、小学校の授業で今年制作したクリスマスリースです。本来なら壁にかけるのでしょうが、今年はひとまずツリーの枝の中に立てかけました。

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ブログに載せる写真を撮るのに、ツリーからリースを離してみて気が付いたことがあります。このリースにつけた☆、ストローをビーズのように細かく切り離し、そこにモールを通して形作られています。

「見て!見て!」と得意げに私に見せてもらった時には、不覚にも全く気付きませんでした。よーく見もしないでざっと全体を見た後、「すごいのできたじゃん!」とは言ったものの、細かいところまで見ていませんでした。教えたわけではないのに、モールのワイヤーをうまく利用して形を作り出し、ストローをビーズ代わりのように扱っていることを知った時、親ばかながら“これは、スゴイ”と感動した作品でした。

後日談なのですが、この☆は小4の姉が、小1の妹に作ってあげたものとのことでした。2人とも、私がビーズをするのを見たり、自分でも簡単なものなど作ることがあったせいか、こんなところでその経験が発揮されるのかとちょっと感心してしまいました。(親ばか発言その2)

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こちらが、タイトルにもしました軍手で作った“雪だるま人形”です。3体並んだ姿が、まるで昔話の『傘地蔵』をほうふつとさせる‘いでたち’になっています。たまたまですが、何の因果か昔話の題名が今日のブログで2話登場しています。(余談でした。)

何かで『軍手人形』という存在を知り、図書館でその手芸本を探し出し、借りてきて基本的な作り方を参考にしながら出来たのがこちらです。大まかにいいますと、まずは軍手の指部分をカットします。その1本の軍手の指の部分に綿を入れ、雪だるまのウェスト(!?)を縫い糸でしぼり、綿の入れ口もきれいに始末します。それから刺しゅうやビーズをつけて顔とボタンを作り上げ、マフラーと帽子をかぶせて出来上がりです。軍手の指なので、一組のうち片方の軍手だけでも、このような人形が5体は作れる計算になります。

シルバーの松ぼっくりの向かって左隣に立つ地蔵…ではなくて雪だるまのマフラーですが、ねじねじした感じになっています。これは“煮物のこんにゃく方式”に、マフラーの中心に縦に1本切り込みを入れ、端をその中にぐるぐると入れ込んで実験的に作ってみたものです。やってはみたものの、思った以上にパッとせず、『ふ~ん、なるほど、こんな感じね…』といった、何の発見も感激もない、ただ納得するだけの感想に終わる仕上がりになりました。

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この小物に使用しているマフラーと、とんがり帽子、元は2人の娘が2、3歳の頃履いていた、裏起毛タイプのニット地スウェットパンツをこわしてプチリメイクしたものです。マフラーの端は切りっぱなしです。

顔のパーツはフリーハンドで刺しゅうしていき、目の位置も『ここがいいかな、もう少しこっちの方がかわいいかな』と、実際にビーズを置いてみながら決めました。その目も、ちょうどいい大きさのビーズを探し、ありあわせの紫がかった黒っぽいビーズを選んだため、赤目になっています。

ほおには、前に100円ショップで人形用に購入したチークをほんのりさしました。人形も人と同じで、チークを入れる前と入れた後では、血色が違うというか、表情もいきいきしたように感じます。

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毎年クリスマスシーズンになると、ツリーの飾りつけとして、この3体の雪だるま人形に再会します。すると『そういえば、軍手で人形作った時期があったっけなあ』と思い出し、また再びやってみたくなります。今度は動物でも作ってみようかとか、あれやこれや頭の中で考えるだけで楽しくなります。

よくファッション業界なんかでも“流行は何年か周期で繰り返される”といわれますが、私の“手作りマイブーム”もそれと相通じるものがあるかもしれません。無性に編み物がしたくなったり、消しゴムはんこを作りたくなったり…。この先、またどんなハンドメイドとの新たな出会いがあるのか。それがどんなものにしても、何かしら夢中でいられるものを、ずっと持ち続けていたいなと思っています。

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